NEC iStorage HS(HYDRAstor(R))シリーズ + Archiware P5によるバックアップシステムの構築

Archiware P5を活用したNEC iStorage HS(HYDRAstor(R))シリーズの管理・運用

NECのバックアップストレージサーバであるNEC iStorage HS(HYDRAstor(R))シリーズArchiware GmbHが提供しているバックアップ/レプリケーションツールであるArchiware P5を利用すれば、FreeBSDサーバをネットワーク経由で簡単にバックアップ管理・運用が行えます。

今回、NEC iStorage HS(HYDRAstor(R))シリーズのHS3-40をバックアップストレージとして、FreeBSDサーバ(使用環境:R120f-2E/FreeBSD 10.1-RELEASE)をバックアップクライアントとして利用する手順を紹介します。

NEC Express5800シリーズは、当社にてFreeBSD動作検証を行っており、安定稼働することを保障しています。詳細な情報については「NEC Express5800シリーズ FreeBSD動作検証情報」をご覧ください。

NEC iStorage HS(HYDRAstor(R))シリーズ 設定手順

NEC iStorage HS(HYDRAstor{R))の管理は基本的にブラウザ経由で行えます。初期設定もブラウザ経由で設定します。セットアップ用のPCのネットワーク設定を行って作業を行っていきます。セットアップ用PCのネットワークを次のように設定し、NEC iStorage HS(HYDRAstor(R))と有線LANで接続します。

IPアドレス
192.168.1.1
ネットマスク
255.255.255.0
デフォルトゲートウェイ
設定しない

ネットワーク設定後、NEC iStorage HS(HYDRAstor(R))を起動します。起動から初期設定が行えるまでしばらく待ち、ブラウザを立ち上げアドレスバーに"http://192.168.1.11:8585/"を入力すると、管理画面にアクセスできます。

NEC iStorage HS(HYDRAstor(R))ログイン画面

初期設定を行うため、工場出荷時のログインIDとパスワードを入力します。ログインすると、初期設定ウィザード画面が表示されます。

初期設定ウィザードの概要画面

初期設定ウィザードでは、ソフトウェアのバージョン確認や使用許諾、基本情報、ネットワーク、ファイルシステムの設定を行っていきます。次へを選択し、ソフトウェア使用許諾画面に移動します。使用許諾の内容を確認し、同意したら次に進みます。

ソフトウェア使用許諾画面

次に基本情報の入力画面が表示されます。基本情報ではシステム名、システム管理者の新パスワード、日付及び時刻などを設定します。

基本情報の設定

基本情報入力後、IPアドレス、ネットマスク、デフォルトゲートウェイ、DNSなど、基本的なネットワークの設定を行います。使用するネットワーク環境にあわせて適宜置き換えてください。初期設定後は、設定したIPアドレスで管理を行うためネットワーク設定には注意が必要です。

初期ネットワーク設定

外部からストレージを扱えるよう、分散ファイルシステムを設定します。初期設定ウィザードではCIFS及びNFSの基本的な設定のみ行えます。

分散ファイルシステムの設定

最後に入力確認画面が表示されます。設定内容を確認し、正しければ設定ボタンを押して設定を確定させます。設定を間違えている場合は、戻るまたは中止を選択します。

初期設定入力確認画面

設定の適用後、有効化するためにNEC iStorage HS(HYDRAstor(R))を再起動させます。再起動には十数分ほどかかります。再起動を選択すると、システム停止状況が表示されます。システムの停止と再起動を確認したら、ブラウザ経由で設定したIPアドレスでアクセスします。ログイン画面が表示されるので、設定した管理者ユーザ及びパスワードを入力してログインします。

初期設定確定画面

システム停止状況

ログイン画面

NEC iStorage HS(HYDRAstor(R))シリーズ 管理画面

NEC iStorage HS(HYDRAstor(R))の管理画面からストレージやシステムの状況確認や分散ファイルシステムの運用・管理など様々な設定が行えます。また、初期設定ウィザードで行った作業は左メニューにある保守からウィザードを選択することで、再設定が可能です。

NEC iStorage HS(HYDRAstor(R))の管理画面

分散ファイルシステム管理例

ウィザード設定画面

NEC iStorage HS(HYDRAstor(R))シリーズの使用

NEC iStorage HS(HYDRAstor(R))バックアップ環境として後述するArchiew P5の利用も可能ですが、バックアップシェルなどを作成して分散ファイルシステムをマウントし、バックアップ環境として利用することも可能です。

NEC iStorage HS(HYDRAstor(R))側で設定した分散ファイルシステムは、FreeBSD環境上に問題なくマウントすることが可能です。使用する分散ファイルシステムのプロトコルやIPアドレス、マウント先などは適宜置き換えてください。

CIFSマウント例
# mkdir -p /mnt/smbfs
# mount_smbfs -I 192.168.10.95 //guest@192.168.10.95/CIFS_FS /mnt/smbfs
Password:
NFSマウント例
# mkdir -p /mnt/nfsfs
# mount_nfs 192.168.10.95:/export/NFS_FS /mnt/nfsfs

参考としてファイルサイズ別のコピー時間を計測した結果を掲載します。ファイルはdd(1)コマンドで元データは"/dev/zero"を、ブロックサイズは"512"として作成したものを使用しています。コピー時間はそれぞれ、5回コピーした結果の平均値です。

ファイルサイズCIFSNFS
100M1.52 sec1.57 sec
1G16.43 sec16.24 sec
10G167.89 sec165.52 sec

Archiware P5インストール手順

Archiware P5は、バージョン5.2よりFreeBSDが新たにサポートに追加されました。Archiware P5を利用することでFreeBSDのバックアップをグラフィカルに設定できるようになります。

Archiware P5のライセンスは、Archiware GmbHの国内代理店である株式会社シナジーより購入できます。また、ソフトウェアはArchiware GmbHのダウンロードサイトより取得できます。

取得したArchiware P5(ファイル名:awpst520.tgz)を対象のFreeBSDサーバにコピーし、インストール作業を行います。インストール作業は取得したtgzファイルを展開し、展開されたファイル群の中からinstall.shを実行するだけです。

# mkdir -p /usr/local/aw/
# cp /pathto/awpst520.tgz /usr/local/aw/
# cd /usr/local/aw/
# tar zxf awpst520.tgz 
# ./install.sh 

install.sh で出力される手順に従ってインストール作業を行います。インストール完了後、Archiware P5上でNEC iStorage HS(HYDRAstor(R))の領域が使えるよう分散ファイルシステムをマウントしておきます。

次にブラウザ経由でArchiware P5を扱えるようサービスを実行します。展開したディレクトリにある"start-server"コマンドを実行することでArchiware P5サービスが稼働します。

# ./start-server

Archiware P5サービスの起動を確認したら、ブラウザからFreeBSDのサーバに割り当てているIPアドレス及びポート"8000"をアドレスバーに入力し、アクセスします。この時、FreeBSDサーバのホスト名を名前解決できるクライアント環境を使用してください。ログイン画面が表示されるので、ユーザ名"root"/パスワード"admin"で管理画面に入ることができます。

Archiware P5のログイン画面

ログイン後、Archiware P5の管理画面が表示されます。ライセンスがないと操作できないようになっており、ライセンスを入力するよう促されます。

Archiware P5の管理画面(ライセンス未設定の場合)

ライセンスを設定するとArchiware P5のアイコンがアクティブになり、各種設定が行えるようになります。

ここでは一例としてデータのバックアップ設定手順を紹介します。管理画面上部にあるBackupアイコンを選択します。左側にメニューが表示されるので、ターゲットにあるストレージマネージャを選択します。

Archiware P5の管理画面

新規ディスクストレージを選択すると、ボリュームディレクトリの指定画面が表示されるので、分散ファイルシステムをマウントしたディレクトリを指定します。適用させると、ストレージマネージャの一覧に登録したストレージが表示されます。

新規ストレージマネージャ追加例

ストレージマネージャ追加結果

次に追加したストレージをバックアップ領域として使えるようプールに追加します。左メニューにあるメディア管理のプールを選択します。選択すると右にプールの一覧画面が表示されるので新規ボタンを選択します。

プール管理画面

新規ボタンを選択すると、プール名やステータス、説明、使用目的、ドライブなどを設定する画面が表示されます。各種設定を行い、ドライブ欄のドライブ名で先ほどストレージマネージャ画面で設定したボリュームを選択し、適用ボタンを選択します。プール管理一覧画面に新規追加したプールが表示されるようになります。

プール追加例

プール追加結果

バックアップの領域を確保したら、ジョブスケジュールのバックアッププランにて自動バックアップ周期を設定します。新規ボタンを選択して、新規バックアッププランを設定します。

バックアッププラン設定画面

バックアッププランの追加

バックアッププランでバックアップ対象のソースや増分バックアップやフルバックアップなどのバックアップレベル、日別/週別/月別などのバックアップスケジュール、バックアップ先の領域などを設定します。設定を適用させるとバックアッププラン一覧画面に設定した内容が表示されるようになります。

バックアッププラン設定例 その1

バックアッププラン設定例 その2

バックアッププラン設定例 その3

バックアッププラン設定例 その4

last modified: 2015-08-12 17:08:12